【解約増】グローバルAIファンドを比較してみる
こんにちは。HIROBUNです。
いつも当ブログをお読みいただき、ありがとうございます。
さて、前回の次世代通信関連 世界株式戦略ファンドを比較してみるをお読みいただいた方はお気づきだと思いますが、ブログの読みやすさを考慮して、基本的に見出しをつけるようにいたしました。
また、総口数=純資産÷基準価額であることに遅ればせながら気づき、前回から、ファンドの人気の盛衰が一番表れる総口数の推移のグラフを入れるようにしました。
なお、以下の回にも、同じグラフを「基準価額と純資産の変動率を比較したグラフ」と入替えましたので、よろしければお読みください。
【まだ人気?】ひふみプラスを比較してみる(※加筆修正あり、おまけ付き) - HIROBUNが投資信託を見える化するブログ
※ ひふみプラスの総口数の減少を確認しました。
【解約増】グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年)を比較してみる - HIROBUNが投資信託を見える化するブログ
【人気低下】野村インド株投資を比較してみる - HIROBUNが投資信託を見える化するブログ
さて、今回は注目ファンドとして、アクティブ型ファンドであるグローバルAIファンド(以下、グロバルAI)を取り上げます。
このファンドも、純資産が2,000億円を超えるかなり巨大なファンドです。
1 ファンドの特色
主として世界の取引所に上場している株式(REIT含む)から、AI(人工知能)の進化、応用により高い成長が期待される企業の株式に投資を行い、信託財産の中長期的な成長を目指す。企業の成長見通し、財務健全性、バリュエーション等の分析・評価を行い、投資銘柄を選択する。原則として、為替ヘッジは行わない。ファミリーファンド方式で運用。9月決算。(引用元:モーニングスター)
資産配分は、グローバルAIエクイティ・マザーファンドが99.46%となっており、その内訳は次のとおりです。
米国株が80%以上を占め、さらにその6割近くが情報技術セクターの株が占めています。
2 基準価額変動率の推移
グロバルAIは紫色の線です。いずれのファンドも年間リターンはマイナスですが、グロバルAIの基準価額の変動の激しさが目に付きます。
グロバルAIは、最初の3か月はインデックスファンドをアンダーパフォームし、5か月目からは現在の12か月目はアウトパフォームしています。
ただし、直近の12か月目では、先進国株式ファンドの年間リターンにかなり近づいています。
3 リターンとリスク
グロバルAIは、信託報酬を考慮しなければ、(マイナスではありますが)先進国株式ファンドを超える年間リターンとなっています。しかし、信託報酬を差し引くと、その高さが災いし、年間リターンは先進国株式ファンドを下回ります。
また、年間標準偏差は先進国株式ファンドを10ポイント近く上回っており、この中では最も高リスクなファンドとなっています。
4 純資産の推移
凄まじい勢いで純資産が減っています。19か月前は3,200億円近かったのが、現在は2,141億円と、1,000億円以上減少しています。
5 総口数の推移
こちらも純資産と同様に凄まじい勢いで減少しており、19か月前は2,134億口だったのが、現在は1,343億口と、791億口も減少しています。特に、2019年1月から4月にかけての急激な減少が目に付きます。
6 終わりに
現在、グロバルAIは急激に総資産、総口数ともに減らしてきており、投資家の人気が離れてしまったように見受けられます。
そもそも、信託報酬が高く、リスクが大きい投資信託は、リターンがプラスのうちは信託報酬やリスクのデメリットが目立ちませんが、リターンがマイナスになると途端にデメリットが目立つようになり、解約が相次ぐようになります。
投資信託のリターンは、中長期的にはともかく、短期的にはプラスのこともあればマイナスのこともありますので、信託報酬が高く、リスクが大きい投資信託では、投資家は長期間、安心して投資を続けることができません。
一方で、このような投資信託は、投資信託の購入と解約を繰り返させる、いわゆる回転売買で手数料を稼ぐ販売会社側にはメリットがあると考えられますので、投資家はこのような投資信託を買わないよう、十分気をつけるべきでしょう。
それにしても、こういう商売、いい加減規制とかしてほしいものですね。
今回はここまでです。それではまた。
※投資は自己責任でお願いします。