【変種】BR・ゴールド・メタル・オープンAコースを比較してみる
こんにちは。HIROBUNです。
昼間はまだ暑いですが、朝晩は随分涼しくなりましたね。そうこうしているうちに、もうすぐ10月、早いものです。
さて、今回は、BR・ゴールド・メタル・オープンAコース(以下、ゴールド・メタル)を取り上げます。
…って、皆さんはこの投資信託をご存知でしたか?私は全く知りませんでした。
しかし、Yahoo!ファイナンスではアクセス数上位の注目ファンドです。
その理由は、後で見ますが、この投資信託の年間リターンが何と50%近くもあることでしょうね。投資信託としては極めて異例です。
1 ファンドの特色
南アフリカ、オーストラリア、カナダ、アメリカ等の金鉱企業の株式を中心にその他鉱業株式を主要投資対象として、積極的な運用を行う。各企業の金埋蔵量、産金コスト等を推計・分析し、割安と考えられる銘柄に厳選投資する。原則として為替ヘッジを行う。ファミリーファンド方式で運用。2、8月決算。(引用元:モーニングスター)
資産配分は次のとおりです。
組入上位10銘柄を見ると、カナダ、アメリカ、オーストラリア、イギリスの会社が並んでいます。ウィキペディアによると、1位のBarrick Gold Corporationは、カナダのオンタリオ州トロントに本社を置く、世界最大の金鉱会社とのことです。
国別で見ても、カナダ、オーストラリア、アメリカ、イギリスの株式で83.2%を占めています。
2 基準価額変動率の推移
ゴールド・メタルは紫色の線です。株式ファンドとは一線を画す圧倒的なパフォーマンスを見せています。
ゴールド・メタルと比べると、株式ファンド(とバランスファンド)の線がほとんど水平に見えます。
ところどころで株式ファンドとは反対の動きを見せているのも興味深いですね。
3 リターンとリスク
ゴールド・メタルで目立つのは何と言ってもその圧倒的な年間リターンです。アクティブファンドとしても高い2%以上の信託報酬を差し引いてもなお、45%以上のリターンを誇ります。
年間標準偏差も思ったより低く、この1年間を見る限り、新興国株式より低リスクとなっています。
4 純資産の推移
2018年11月からの基準価額の上昇を反映して、基本的には大きく増加しています。
しかし、その前は大きく減少しており、2019年4月と9月にも減少を見せています。
5 総口数の推移
一番驚いたのが、ゴールド・メタルの総口数の変化です。
その変化の激しさもさることながら、基準価額が大きく上昇し始めた2019年5月から総口数が大きく減少し始め、その動きは最も基準価額が高かった2019年8月にも変わりませんでした。
おそらくですが、ゴールド・メタルは、その基準価額の変動の大きさから、購入者には短期売買を目的とする投資家が多く、そのような投資家が、基準価額が上昇したところで利益確定(売却)を図ったために、総口数が減少したものと考えられます。
6 終わりに
ゴールド・メタルは、この1年間は確かに驚異的なリターンを生み、投資した投資家は大きな利益を得られたことと思います。
しかし、これは個別株のタイミング売買と基本的に同じものであり、本来望ましいとされる長期投資とは全く別の投資法です。
その証拠というわけではありませんが、ゴールド・メタルの基準価額は2101年12月には12,000円以上あったのが、直近では4,800円台となっており、決して長期投資に向いた投資信託とは言えません。
短期投資家はともかく、長期投資家は目先のリターンに惑わされないようにしなければなりませんね。
今回はここまでです。ではまた。
※投資は自己責任でお願いします。