HIROBUNが投資信託を比較するブログ

グラフと表による「見える化」を通じて、投資信託を比較します。そして、優れたバランスファンドにより、すべての方にストレスなしの真のほったらかし投資を!

【もっと売れてよい?】野村インデックスF・米国株式配当貴族・H型を比較してみる2

こんにちは。HIROBUNです。

ブログをしばらくサボってしまい、申し訳ありません。ツイッターに少々浮気していました。

さて、そのツイッターの投資クラスタでは、非常に多くの投資家の方々が米国高配当株式の配当再投資戦略に取り組み、実績を残していらっしゃることが分かりました。

そこで、今回は、それと少し似ている投資信託として、野村インデックスF・米国株式配当貴族・H型(以下、野村米国配当貴族H型)を取り上げてみたいと思います。

といっても、同ファンドは以前にも一度取り上げておりますので、お読みいただいた方は、そのパフォーマンスの良さはご存知だと思います。

indexhikaku.hatenablog.jp

今回は、上記の理由に加えて、少し時間も立ち、また、当ブログでの見える化の方法も少し進化しましたので、内容の重複はご容赦いただき、あらためて最新の状況をお伝えしたいと思います。

1 ファンドの特色

米国の株式を実質的な主要投資対象とし、S&P500配当貴族指数(配当込み・円ヘッジ)の動きに連動する投資成果を目指して運用を行う。株式の実質組入比率は、原則として高位を基本とする。効率的な運用を行うため、上場投資信託証券(ETF)を実質的に活用する場合がある。実質組入外貨建資産については、原則として為替ヘッジにより為替変動リスクの低減を図る。ファミリーファンド方式で運用。4月決算。(引用元:モーニングスター

なお、S&P500配当貴族指数は、S&P500構成銘柄のうち、過去25年間連続して毎年増配している優良大型株で構成されている指数です。

資産配分は次のとおりです。

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(画像元:交付目論見書)

投資比率1位のシンシナティ・ファイナンシャルを調べてみたのですが、損害保険、生命保険事業を展開する米国の持株会社で、50年以上の連続増配記録を続けており、配当王とも呼ばれている企業とのことです。

2 基準価額変動率の推移 

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(出典:Yahoo!ファイナンス

一番上の紫色の線が野村米国配当貴族H型です。2019年4月を除き、インデックス投資家に人気の3本の米国株式ファンドを大きくアウトパフォームしています。

また、私が唯一購入している野村7資産もリターンでは負けています。ちょっと悔しいですね。

3 リターンとリスク

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(出典:Yahoo!ファイナンス

グラフでも見ましたが、野村米国配当貴族H型は、Slim米国株式、Slim先進国株式、楽天全米株式のどれよりも信託報酬が高いですが、それを差し引いても年間リターンは最も高くなっています。

また、年間標準偏差は株式ファンドの中では最も低く、その結果、シャープレシオは株式ファンドの中で最も高くなっています。

その割に、純資産が33億円とやや少ないのが気になるところではあります。 

4 純資産の推移

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(出典:Yahoo!ファイナンス

野村米国配当貴族H型は2017年1月に設定されました。

2018年3月の12億円から同年11月の31億円まで、順調に純資産額を増やしましたが、その後はやや伸び悩み、直近でも33億円にとどまっています。

5 総口数の推移

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(出典:Yahoo!ファイナンス

赤色の線が総口数、青色の線が基準価額です。

総口数は、2018年3月の11億口から2019年1月の27億口まで、順調に総口数を増やしましたが、その後は23億口まで減らした後、現在は26億口まで戻しています。

これを基準価額の推移と一緒に見てみますと、基準価額が最も下落した2018年12月の翌月が最も総口数が多くなっています。

その後、2019年4月にかけて基準価額が戻るのと対象的に総口数が減っており、2019年5月に基準価額が下落した際は、また総口数が増えています。

以上から、野村米国配当貴族H型を購入する投資家の中には、比較的短期の逆張りの売買で利益を確保している投資家がかなりの割合で含まれているのではないかと思われます。

6 終わりに

野村米国配当貴族H型は、米国株式ファンドの中でも、リターンは安定して高く、リスクは低くなっており、魅力的な投資信託であると考えます。

しかし、残念ながら、野村米国配当貴族H型の純資産額や総口数は伸び悩んでいます。

その理由は推測ですが、

・ 信託報酬が最安ではないため、インデックス投資家の選択肢に入らない

・ 信託報酬が高いわけでもないため、証券会社や金融機が積極的に売ろうとしない

というあたりなのかなと思います。

いずれにしましても、米国株式に投資しようとする場合は、なかなか優れた投資信託だと思いますので、米国株式に投資信託を通じて投資しようとお考えの皆さまは、検討してみてはいかがでしょうか。

今回はここまでです。ではまた。

※投資は自己責任でお願いします。