HIROBUNが投資信託を比較するブログ

グラフと表による「見える化」を通じて、投資信託を比較します。そして、優れたバランスファンドにより、すべての方にストレスなしの真のほったらかし投資を!

野村 PIMCO・世界インカム戦略ファンドA(SMA・EW)を比較してみる

こんにちは。週末の台風と停電が怖くて、Amazonでポータブル電源を買ったHIROBUNです。

前回の記事からだいぶ日にちが空いて申し訳ありませんでした。

さて、突然ですが、これまでYahoo!ファイナンスの1日あたりアクセス数上位の投資信託から、取り上げる投資信託を選んでまいりました。

しかし、最近1日あたりのアクセス数だと、順位の変動が大きすぎると感じるようになりました。

具体的には、前日にグラフ等の下準備をしても、当日は順位が大きく下がっていたりして、取り上げる投資信託を変更したこともありました。

ということで、上記の方針をやや修正し、今後はYahoo!ファイナンスの資金流出入上位から取り上げる投資信託を選ぼうと思います。

これだと1か月あたりのランキングですので、順位の変動はかなりマイルドになると思います。

また、投資信託を購入しようとしている方の注意喚起を図る意味もあると考えるため、資金流出上位の投資信託も平等に取り上げていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

では、前置きが長くなりましたが、今回は、資金流入上位の野村 PIMCO・世界インカム戦略ファンドA(SMA・EW)を取り上げます。

で、いきなり横道にそれて申し訳ないのですが、投資信託の名前は長いものが多いので、私はブログではいつも略してしまうのですが、この投資信託は困りました。

モーニングスターで野村 PIMCO・世界インカムを検索すると、8本もヒットします。しかも、Aが2本、Bが2本、C、D、E、Fが各1本あるんですね。

困った結果、今回は野村世界インカムA(S)としました。あまりうまく省略できていないのはご容赦ください(笑)。

1 ファンドの特色

投資一任口座専用ファンド。世界各国(新興国を含む)の債券等(国債、政府機関債、社債モーゲージ証券資産担保証券、ハイ・イールド債券、企業向け貸付債権(バンクローン)等)および派生商品等を実質的な主要投資対象とする。運用にあたっては、「ピムコジャパンリミテッド」に、運用の指図に関する権限の一部を委託する。原則として為替ヘッジを行う。ファンドオブファンズ方式で運用。12月決算。(引用元:モーニングスター

素人投資家は、まず投資一任口座専用ファンドで引っかかりましたので、早速調べてみました。

投資一任契約とは、投資運用業者が投資家から投資判断の全部または一部を一任され、その投資判断に基づき投資を行うための権限を委託されることを内容とする契約のことです。投資一任契約を締結したラップ口座サービスでは、この契約に基づいた資産配分構築や、株式、投資信託などの売買判断の一任、売買の注文執行、定期的な報告などが提供されます。

ファンドラップは投資信託を通じてお客様の資産を投資一任運用する包括的サービスですが、これを利用する際は証券会社との間で投資一任契約を結ぶ必要があります。(以上、SMBC日興証券のHPより)

要するに、野村證券が「お客様のお考えをもとに、お客様にかわり、資産運用をする」野村のラップ口座でしか買えない投資信託ということですね。

資産配分は次のとおりです。

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(引用元:交付目論見書)

 世界各国とのことですが、上位は米国の各種債券が占めています。

2 基準価額変動率の推移

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(出典:Yahoo!ファイナンス

野村世界インカムA(S)は紫色の線です。 

なだらかに上昇しており、国内債券ファンドや先進国債券ファンドと同じような傾向です。

新興国債券ファンドに対しては、アンダーパフォームする期間が多いですね。

3 リターンとリスク

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(出典:Yahoo!ファイナンス

野村世界インカムA(S)のシャープレシオは、5ファンドの中で一番良いですが、年間リターン、年間標準偏差とも、国内債券ファンド及び先進国債券ファンドとあまり差がありません。

新興国債券ファンドには、やはり年間リターンで大きく差をつけられています。

インデックスファンドの数倍ある信託報酬は、個人的には受け入れかねますが、全部おまかせで、低コストインデックスファンドと同じリターンなら良しとする顧客は、特に富裕層には多いような気もします。 

4 純資産の推移

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(出典:Yahoo!ファイナンス

19か月前の1,200億円超から現在の2,200億円超まで、やや停滞した時期もありましたが、基本的には順調に純資産額が増えています。 

5 総口数の推移

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(出典:Yahoo!ファイナンス

総口数は赤色の線ですが、19か月前の1,200億口超から現在の2,100億口超まで、こちらもやや停滞した時期がありましたが、基本的には順調に総口数が増えています。

青色の線の基準価額の下落時でも、ほとんど総口数の減少は見られませんでしたが、これが投資一任契約の効果なのでしょうか、それとも野村證券の営業力なのでしょうか。ちょっと分かりません。

6 終わりに

野村世界インカムA(S)は、債券ファンドとしては信託報酬が割高ですし、ファンドラップということで、特にインデックス投資家には全く見向きされないファンドだと思います。

私としても、ファンドラップを契約するような方には、もっと低コストで、もっと良いインデックスファンドがあることや、一つのファンドであらゆる資産クラスに投資できるバランスファンドがあることを、当ブログでお伝えしていきたいと考えています。

ファンドラップのような商売が成り立たなく日が1日も早く来るといいなと、そのためにわずかでも貢献できたらいいなと、あらためて思いましたね。

今回はここまでです。ではまた。

※投資は自己責任でお願いします。