HIROBUNが投資信託を比較するブログ

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サイバーセキュリティ株式オープン(H無)を比較してみる

こんにちは。HIROBUNです。

いつも当ブログをお読みいただきありがとうございます。

やっと風邪が良くなってきました。でも、インフルエンザが早くも流行とのことですので、皆さまも十分にお気を付けください。

さて、Yahoo!ファイナンスのアクセス数ランキングから見た注目ファンド、今回は、サイバーセキュリティ株式オープン(H無)(以下、サイバーセキュリティ)を取り上げます。

ハイテク銘柄は、今までも結構ありました。ロボット・テクノロジー、グローバルAI、次世代通信、グローバル・ロボティクス…。

ハイテク銘柄は、なんだか気分が上がります。売る方も売りやすいんでしょうね。

実際、サイバーセキュリティは売れてます。2年2か月で、純資産はなんと1,100億円以上に到達。

そんなに売れているこのファンド、一体どんなものなのかを、これから見ていきたいと思います。

1 ファンドの特色

主として日本を含む世界のサイバーセキュリティ関連企業の株式に投資を行う。投資にあたっては、サイバーセキュリティの需要拡大および技術向上の恩恵を享受すると考えられる企業の株式の中から、持続的な利益成長性等を考慮して組入銘柄を選定する。アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ユーエス・エルエルシーに運用指図に関する権限を委託する。原則として為替ヘッジを行わない。ファミリーファンド方式で運用。6月決算。(引用元:モーニングスター

資産配分は次のとおりです。

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(引用元:交付目論見書)

そもそも、サイバーセキュリティとは何でしょうか。

デジタル大辞泉によると、サイバー攻撃に対する防御行為。コンピューターへの不正侵入、データの改竄(かいざん)や破壊、情報漏洩(ろうえい)、コンピューターウイルスの感染などがなされないよう、コンピューターやコンピューターネットワークの安全を確保すること、とのことです。

これは、これからも間違いなく重要な仕事ですね。

組入上位銘柄には、マイクロソフトを始めとする著名な企業とともに、あまり聞いたことがない企業も並んでいます。

サイバーセキュリティという分野だけに、消費者向けよりも法人向けサービスが中心だからでしょうね。

2 基準価額変動率の推移

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(出典:Yahoo!ファイナンス

紫色の線がサイバーセキュリティです。

2019年1月以降、急激に上昇し、4月に30%超、いったん下落した後、7月には33%超まで上昇しました。

しかし、その後はまた大きく下落し、10月にやや持ち直したものの、現在は14%超の上昇にとどまっています。

10月は、国内、先進国、新興国とすべての株式クラスが下落しているにもかかわらず、弱いながらも上昇しているのは目を引きます。

また、上昇下落の変動の大きさも、インデックスファンドよりはるかに大きいですね。

3 リターンとリスク

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(出典:Yahoo!ファイナンス

サイバーセキュリティの年間リターンは、この5ファンドの中では圧倒的に高く、2%近い信託報酬を差し引いても、その事実は変わりません。

投資家の人気を集めるわけです。

一方で、年間標準偏差の高さは5ファンドの中で最も高く、典型的なハイリスク・ハイリターンのファンドということができます。

4 純資産の推移

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(出典:Yahoo!ファイナンス

2018年12月に基準価額が大きく下落した時を除き、ほぼ一貫して上昇しています。

5 総口数の推移

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(出典:Yahoo!ファイナンス

こちらも、2019年2月に若干減少した以外は、ほぼ一貫して上昇しています。

2018年12月、2019年5、8、9月と下落した際も変わらずに上昇していますので、投資家の人気はかなり強いように思われます。

6 終わりに

サイバーセキュリティはハイリターンではありますがハイリスク、一般に避けるべきと言われることの多いテーマ型のアクティブ型投資信託で、信託報酬も2%近いです。

しかも、償還日は2022年6月ですので、もう残り3年もありません。償還日近くで下落してリターンがマイナスとなった場合は、もう取り返すことはできません。

個人的にはお勧めできない要素が満載ですが、もし、どうしてもサイバーセキュリティを買いたい場合は、基準価額が下がったところで購入し、上がったところで素早く売り抜ける、逆張りの短期売買が良いのではないかと考えます。もっとも、言うほど簡単ではないと思いますが。

今回はここまでです。ではまた。

※投資は自己責任でお願いします。