バランスファンドを比較してみる(世界経済インデックスファンド編)※修正あり
こんにちは。HIROBUNです。
今朝は涼しかったですね。このまま秋になるのか、それとも、まだ暑さのぶり返しはあるのでしょうか。
さて、今回はバランスファンドの比較の8回目として、こちらも大御所である世界経済インデックスファンド(以下、世界経済ファンド)を取り上げます。
私が世界経済ファンドに持っていたイメージは、セゾングロバラのライバルであり、中身も実績もそれほど大きな違いはないこと、普通のネット証券で買いたい場合は世界経済ファンドで決まりというものでした。
「はじめての人のための3000円投資生活」という積立投資を推奨している本でも、これだけを買っておけば大丈夫なファンドとして、slim8資産と並んで紹介されていた記憶があります。
実際、非常に人気のあるファンドで、純資産は640億円以上と、バランスファンドではセゾングロバラに次ぐ規模を誇っています。
それでは早速、ファンドの特色です。
主要投資対象は、国内、先進国および新興国の公社債および株式(DR(預託証券)を含む)。基本組入比率は地域別のGDP(国内総生産)総額の比率を参考に決定し、世界経済に占める各地域のGDPシェアの変化に応じて、原則として年1回見直しを行う場合がある。原則として、為替ヘッジは行わない。ファミリーファンド方式で運用。1月決算。(引用元:モーニングスター)
資産配分は次のとおりです。
株式と債券が50%ずつで、それぞれの内訳は、 地域別のGDP(国内総生産)総額の比率に応じて、先進国分が30%、新興国分が15%、国内分が5%となっています。
次にグラフです。
一番下の青色の線が、世界経済ファンドです。9月に入ってからの株価の持ち直しで、だいぶ上昇してきましたが、それでもまだ100%のラインには届いておらず、リターンはわずかにマイナスです。
続いて、表です。
8つのファンドの中では最も年間リターンが低く、一方、年間標準偏差は2番めの高さであり、わずかな差ではあるのですが、ハイリスク・ローリターンとなっています。
その理由ですが、前回、セゾングロバラでも書きましたが、
・資産配分にリートクラスを含んでいない。
・債権クラスの上昇が、株式クラスの下落をカバーし切れていない。
ことが挙げられます。
ただし、セゾングロバラについて書いた後で考えたのですが、確かに、上記の理由はありますが、気をつけなければいけないのは、今後も必ずリートクラスが上昇するとは限らないということです。
実際、オリンピック後は、日本の地価は暴落するといった記事をしばしば目にすることがあります。
したがって、もし今後、リートクラスが下落した場合は、世界経済ファンドやセゾングロバラが上位のパフォーマンスを示すことになる可能性もありえるわけです。
しかも、そのときに積立投資を継続していれば、今の安い時期に世界経済ファンドを仕込んだ投資家が、最後には笑うことになるわけです。
これが投資に正解はないと言われるゆえんであり、仕方がないことです。
しかし、そう考えると、投資対象ファンドの見直しもおいそれとは出来ない、やってはいけないということになりかねません。
で、ここからは私の考えです。
話が少しずれるようで申し訳ないのですが、個別株においては、下落している株を買う逆張り派と、上昇している株を買う順張り派がいます。
どちらが正しいのかは常に議論になりますが、おそらく永久に決着は付きません。
逆張り派は、価格が変動するものであれば、今下落している株はいずれ後で上昇すると考えます。反対に、今上昇している株はいずれ後で下落すると考えます。
だから、下落している株を買い、上昇している株を売ります。
一方、順張り派は、今下落している株は理由があって下落しているのであり、その理由のためにその後さらに下落すると考えます。反対に、今上昇している株にも理由があって上昇しているのであり、その理由のためにその後さらに上昇すると考えます。
だから、上昇している株を買い、下落している株を売ります。
このように個別株の場合は、逆張りと順張りのどちらが良いかは一概に決められません。
しかし、バランスファンドの場合は、私は順張りで良い、つまり、上昇しているほうを買っておけば良いと考えています。
その理由ですが、バランスファンドには自動リバランス機能があります。
リバランスとは、価格が上昇した資産クラスを売却し、価格が下落した資産クラスを購入することです。
これによって、バランスファンドの内部では利益が確定されますので、基準価額が上昇するほどリバランスが行われ、利益が蓄積されていくことになります。
バランスファンドの内部に利益が蓄積されていれば、仮にリートクラスが下落したとしても、他の資産クラスを売却して、安くなったリートクラスを購入できるため、その後にリートクラスが上昇したときの恩恵をさらに多く受けることができるわけです。
最後に、世界経済ファンドの純資産の推移をグラフで見てみます。
セゾングロバラ同様に、昨年の秋から冬にかけて大きく減少した時期がありますが、その後は盛り返し、多少の増減はあっても、基本的に純資産は増え続けています。
こちらも、さすがのブランド力ですね。
その他、個人投資家として気をつけていただきたいことは、前回のセゾングロバラと同じです。時代遅れのファンドになっていないかに気をつけるということですね。
さて、今回はここまでですが、ここで今後の方針的なことを書いてみたいと思います。
今回、代表的なバランスファンドについて比較してきたわけですが、これまでは、これが終わったら株式ファンドかな、それが終わったら、債券、リートかなと漠然と考えていました。
そして、最終的には、主要な投資信託が網羅された、大袈裟に言うとデータベース的なものに近づければいいななどと考えていました。
しかし、昨日、ゆうちょ銀行から投信不適切販売問題についての以下の記者発表があり、報道もされました。
投資信託の不適切な取扱いに関する社内調査結果および今後の対応について
で、考えたのが、高齢者など情報弱者と言われるような方が金融機関に騙されないようにするにはどうすればよいのかということでした。
正直、情報弱者と言われるような方は、投信ブログなど読まないと思いますので、直接有益な情報をお伝えすることは難しいと思います。
しかし、周囲の方がそのようなブログを目にする機会が増えれば、周囲の方を通じて少しは注意喚起ができるのではないかと考えました。
そこで、今後は、基本的にはこれまでと同じやり方をとりながら、ターゲットはYahoo!ファイナンスの投資信託ランキングで、アクセス数上位のファンドから選ぶようにしていこうかと考えています。
それが、今注目されている投資信託(には情報弱者が騙される投資信託が含まれている可能性が高い)だと思いますので。
しかし、そうすると、アクセス数の1位はひふみプラスですね。前にさらっとやりましたが、今度は正式にやるということでお許しください。
それではまた。
※投資は自己責任でお願いします。