HIROBUNが投資信託を比較するブログ

グラフと表による「見える化」を通じて、投資信託を比較します。そして、優れたバランスファンドにより、すべての方にストレスなしの真のほったらかし投資を!

バランスファンドを比較してみる(eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)編)

こんにちは。HIROBUNです。

いつも当ブログをお読みいただき、ありがとうございます。

当ブログが、少しでも皆さまの投資信託の購入・解約時のお役に立っておりましたら、大変うれしいです。

さて、今回はバランスファンドの4回目、定番中の定番、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)(以下、slim8資産)を比較してみます。

と言っても、ファンドの中身は、前回のiFree8資産バランスと基本的には同じです。iFree8資産バランスにつきましては、こちらをお読みください。

それでは早速、ファンドの特色です。

主として対象インデックスに採用されている日本を含む世界各国の株式、公社債および不動産投資信託証券に投資する。国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内不動産投資信託証券および先進国不動産投資信託証券への実質的な基本投資割合は、純資産総額に対してそれぞれ12.5%とする。各投資対象資産の指数を均等比率で組み合わせた合成ベンチマークに連動する成果をめざす。原則、為替ヘッジは行わない。ファミリーファンド方式で運用。4月決算。(引用元:モーニングスター

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(画像元:交付目論見書)

続いて、グラフです。

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(出典:Yahoo!ファイナンス

slim8資産は4番目の焦げ茶色の線ですが、3番目のiFree8資産の水色の線とほとんど重なっています。

最後に表です。

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(出典:Yahoo!ファイナンス

slim8資産は、表ではiFree8資産と同じシャープレシオですが、実際には僅差で4位であり、わずかですが、iFree8資産よりもハイリスク・ハイリターンとなっています。

slim8資産についてのホンネ

確かにslim8資産は8資産均等型のバランスファンドの中では最もよく売れています。おすすめのバランスファンドとして紹介されることも多いです。私も、マネックス証券iDeCoで購入中ですから、slim8資産のことを決して悪い投資信託とは思っておりません。

しかし、実は、私はslim8資産にモヤモヤとした思いを抱いていました。それが何であるか、最初は自分でもよくわからなかったのですが、よく考えた結果、以下のことに思い至りました。

バランスファンドが嫌いな方や、バランスファンドに対して批判的な方がいらっしゃいます。

そのような方は、バランスファンドのデメリットとして、まず、あまり儲からないことを挙げることが多いのですが、残念ながらslim8資産には、そう言われても仕方がない面があると思います。実際、上記の8つのバランスファンドの中ではリターンは3位で、それも1位、2位とはかなりの差があります。

また、資産配分として8資産均等が間違いとまでは申しませんが、それはどれだけ研究・検討して決めた資産配分なのか疑問です。ちゃんとバックテストをして、ベストのパフォーマンスであることを確認した上で行った資産配分なのでしょうか?

それとも、どの資産クラスが将来上昇するかは誰にもわからないのだからと、それだったら全部均等に買っておけば良いと単純に考えただけなのでしょうか。どうもこちらのほうが可能性は高そうです。

仮にそうであっても、それがすぐにいけないわけではありませんが、私が残念なのは、投資家がせっかくバランスファンドという安楽な道の入口までたどり着いても、バランスファンドの一番のおすすめとされるslim8資産のパフォーマンスを見て嫌気が差し、個別ファンド+手動リバランスという苦難の道を選んでしまうことです。

やっぱり儲からないので、米国株式ファンドにしました→いやいや、もっと良いバランスファンドは他にあるんだよ!気付いてよ!と思うわけです。

また、これに関連して、投資信託の専門家の方や投信ブロガーの方に私がお願いしたいのは、slim8資産をバランスファンドの一番のおすすめとしてサイトやブログで紹介する前に、slim8資産やその他のバランスファンドの実際のパフォーマンスがどうであるかを確認してほしいということです。

どうも信託報酬が一番低い=一番優良なバランスファンドであるとお考えの方が多いようなのですが、私の知る限り、投資信託のパフォーマンスを決める一番大きな要因は、資産配分(アセット・アロケーション)です

アセット・アロケーションを機動的に見直すアクティブ型のバランスファンドならいざしらず、インデックス型のバランスファンドは、最初に決めたアセット・アロケーションでパフォーマンスがほぼ決まってしまいます。つまり、勝負は最初からついているわけです。信託報酬の話はそれからです。

slim8資産の8資産均等が本当にベストのアセット・アロケーションであるならば、自ずとパフォーマンスに現れると思いますが、実際のパフォーマンスを見ると、どうやらそれは違ったようです。

終わりにホンネを書かせていただきました。今回はここまでです。

ではまた。

※投資は自己責任でお願いします。