HIROBUNが投資信託を比較するブログ

グラフと表による「見える化」を通じて、投資信託を比較します。そして、優れたバランスファンドにより、すべての方にストレスなしの真のほったらかし投資を!

バランスファンドを比較してみる(iFree8資産バランス編)

こんにちは。HIROBUNです。

当ブログにお越しいただき、ありがとうございます。

台風15号が記録的勢力で上陸するかもしれないとのこと。心配ですね。

投資も命あっての物種ですからね。

外出等、皆さまも十分お気を付けください。

さて、今回はバランスファンドの比較の3回目です。

取り上げるのは、iFree8資産バランス(以下、iFree8資産)です。

あれ?eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)(以下、slim8資産)のほうじゃないの?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

確かに8資産バランスと言えば、定番はslim8資産。私もiDeCoで購入しています。

でも、実はiFree8資産のほうが、極めてわずかですがパフォーマンスが良いのです。

では、早速始めましょう。

まず、ファンドの特色です。

主として、内外の株式、債券、およびリート(不動産投資信託)など8つの資産クラスに投資する。資産クラスは国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内リート、海外リート。各資産クラスの投資にあたっては、投資成果を特定の指数の動きに連動させることを目指して運用を行う。為替ヘッジは、原則として行わない。ファミリーファンド方式で運用。9月決算。(引用元:モーニングスター

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(画像元:大和投資信託の交付目論見書)

資産配分は、上記の8つの資産クラスが同じ割合(各12.5%)となっていますが、もっと大きく分類すると、株式クラス37.5%、債券クラス37.5%、リートクラス25%の割合となります。slim8資産との違いは、新興国株式の指数が若干違うこと、また、野村7資産との違いは、リートの割合が小さいことと、外国資産クラスに為替ヘッジがないことですね。

次にグラフです。

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(出典:Yahoo!ファイナンス

iFree8資産は上から3番めの水色の線ですが、eMAXIS Slimの焦げ茶色の線と重なって少し見えにくくなっています。

なお、9月に入って、株式市場が少し上向いており、すべてのバランスファンドの基準価額が上昇しています。

続いて、表です。

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(出典:Yahoo!ファイナンス

iFree8資産は、この中ではシャープレシオではslim8資産と同じ数字ですが、実際には僅差で3位となっています。さらにslim8資産と比較すると、年間リターンではわずかに劣るものの、年間標準偏差ではわずかに下回っています(比較するとわずかにローリスク・ローリターン)。

iFree8資産の功績は、それまで8資産と言えば、eMAXIS バランス(8資産均等型)(信託報酬0.54%)だったのを、slim8資産に先行して半分以下の信託報酬に引き下げたことです。

しかし、その後、後出しジャンケンでslim8資産がさらに低い信託報酬で販売されたため、現在は純資産の額でslim8資産にダブルスコアを付けられてしまいました。

ほぼ同じパフォーマンスならば、信託報酬が低いほうを選択するのが合理的です。

今後、iFree8資産はどうなっていってしまうのでしょうか。

参考に、両ファンドの純資産の推移をグラフで比較してみます。

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(出典:Yahoo!ファイナンス

予想どおり、純資産の伸びはslim8資産が圧倒的です。

しかし、iFree8資産も順調に純資産を増やしており、現在の額も156億円と、安全とされる100億円を大きく超えています。

また、slim8資産との信託報酬の差も実際にはそれほど大きくありませんので、今後、slim8資産に純資産額でさらに差をつけられたとしても、iFree8資産が早期に償還されるといった事態は起こり得ないと考えます。

また、今後、iFree8資産がslim8資産に販売面で上回るためには、信託報酬を一層引き下げ、信託報酬最下位の座を勝ち取るしかありません。

しかし、iFree8資産の純資産はまだ伸びていますし、仮にiFree8資産が信託報酬を引き下げたとしても、slim8資産がすぐに対抗して引き下げることは確実ですので、当面は信託報酬の引き下げは期待薄でしょう。

最後に、基準価額の変動率で、野村7資産及び同6資産と差が付いた理由を推測します。次のグラフは、8つの資産クラス別ファンドの最新の基準価額変動率の推移です。 

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(出典:Yahoo!ファイナンス

年間リターンでプラス(100%超)となっているのは、債券クラスとリートクラスですが、特にリートクラス、それも国内リートクラスが25%近くと大きく上昇しています。

iFree8資産は、リートクラスの資産配分が4分の1(25%)ですので、リートクラスの資産配分が3分の1(33.3%)の野村7資産及び野村6資産よりも、リートの上昇を取り込めなかったものと思われます。

また、リターンがマイナスだった株式クラスが37.5%を占めていることも、株式クラスが33.3%の野村7資産及び同6資産よりもパフォーマンスが劣った原因になったものと考えます。

今回はここまでです。ではまた。

※投資は自己責任でお願いします。