HIROBUNが投資信託を比較するブログ

グラフと表による「見える化」を通じて、投資信託を比較します。そして、優れたバランスファンドにより、すべての方にストレスなしの真のほったらかし投資を!

バランスファンドを比較してみる(野村インデックスF・内外7資産バランス・H型編)※追記しました

こんにちは。HIROBUNです。

いつもお読みいただき感謝!です。

さて、今回は、9月2日の基準価額が出たことにより、8月分のリターンが計算できましたので、久しぶりにバランスファンドの比較をしてみようと思います。

それも、野村インデックスF・内外7資産バランス・H型(長いので「野村7資産」と略します。)以外の銘柄については、今までは比較対象のファンドとして記載してきただけで、ほとんど説明らしい説明をしてこなかったため、このタイミングで改めて個々の銘柄についても順次説明をしていきたいと思います。

そのほうが、後で見返した場合に個々の銘柄が探しやすいと思いますし、今後は、毎月初めに前月のリターンが出たタイミングで、各銘柄の更新記事を書いていきたいとも思います。

ということで、バランスファンドの(記念すべき?)1回目は私が投資継続中の野村7資産です。私のワガママで申し訳ありませんが、ぜひ最後までお読みください

まず、ファンドの特色です。

内外の株式およびREIT、内外および新興国の債券を主要投資対象とし、各株式および各REITに1/6ずつ、各債券に1/9ずつの基本投資割合で投資。原則として毎月、リバランスを行い、各資産の対象指数の月次リターンに、各資産への基本投資割合を掛け合わせた合成指数に連動する投資成果を目指す。原則として為替ヘッジを行う。ファミリーファンド方式で運用。9月決算。(引用元:モーニングスター

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(画像元:野村アセットマネジメント

上の画像のとおり、株式と債券とリート(不動産)の割合が、ちょうど3分の1ずつとなっています。にも書きましたが、資産三分法※の考え方と同じですね。

※資産三分法

資産(財産)を異なる性質を持つ3つの資産に分けて投資(保有)するというポートフォリオ理論です。一般には、「現金」「土地」「株」を指す場合が多いようです。一つの性質を持つ資産に投資をしていると、何らかの不確実性(リスク)により大きな損失を出す可能性があるため、投資先を分散することでリスクが分散されるという考え方です。(引用元:カブドットコム証券)

次に、グラフです。

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(出典:Yahoo!ファイナンス

野村7資産はオレンジ色の線です。ひと目でお分かりのとおり、他のバランスファンドを大きく上回るパフォーマンスが続いています。12か月中、他のバランスファンドを下回ったのは2018年11月のわずか1か月でした。

最後に表です。

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(出典:Yahoo!ファイナンス

野村7資産は、年間標準偏差が一番小さく、年間リターンも、2つしかないプラスリターンのファンドのひとつで、かつ、最も高くなっています。その結果、シャープレシオも、(当然ですが)最も高くなっています。 

純資産も102億円と、一般的に十分安全とされるレベルです。

このように優良なバランスファンドですが、なぜか「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2018」ではランクインしていません。

それは、野村7資産にインデックス投資家から不評を買う原因があるからですが、そのひとつが、信託報酬が最安ではない(0.54%)ことです。また、為替ヘッジを行うこともコスト増につながるとして、評判がよくありません。

しかし、野村7資産に投資継続中の身として、私はインデックス投資家の皆さまに次のことを考えていただきたいと思っています。

信託報酬率よりアセット・アロケーションが重要

投資信託のリターンは、その投資信託のアセット・アロケーション(資産の配分)でほとんど決まると言われています。したがって、投資家はまずその投資信託のアセット・アロケーションを重視しなければならないのですが、ここでひとつ問題があります。

それは、投資信託のアセット・アロケーションが適切であるか、つまり、各アセットの分散効果と相関効果がちゃんと発揮されているか否かは、アセット・アロケーションを見ただけでは分からないことです。

そこで、投資家によって意見が様々に分かれるわけです。日本株式は必要・不要、新興国株式は必要・不要、米国株式だけで良い、債券クラスは必要・不要、リートは必要・不要などなど…。

これらの意見のうち、どれが正しいかなど、誰にも分かりませんので、結局、個々の投資家は自分の考えや信念にしたがって、投資先を選ぶしかありません。

この点、私の考えは単純で、投資信託のアセット・アロケーションが適切であるか、つまり、各アセットの分散効果と相関効果がちゃんと発揮されているか否かは、その投資信託の基準価額の動きで判断すれば良いというものです。

要するに、上がっている投資信託が正しいと考えているわけです。

そういったことを考えずに、信託報酬率の小ささばかりを取り上げるのは、なんとも些末な議論であるという印象を受けます

そして、野村7資産の基準価額の動きを見る限り、同ファンドのアセット・アロケーションは他のバランスファンドよりも適切であると考えられ、それは少々の信託報酬率の高さを上回るメリットであると考えます。

為替ヘッジのコストはリターンとの比較で考える

確かに為替ヘッジにはコストがかかるでしょうし、それが信託報酬率が最安ではない理由のひとつなのかもしれません。

しかし、私は為替ヘッジをしたことで少々のコストアップになったとしても、それを上回るリターンを得られるのであれば、全く問題はないと思いますし、むしろ、積極的に為替ヘッジをするべきだと考えています。

一般に株安の時期は、円高になっていることが多いわけですが、そうなると、バランスファンドにおいても、本来は値上がりして株安をヘッジすべき外国債券部分までが値下がりしてしまうため、全体のパフォーマンスが落ちてしまいます。その点、野村7資産は、他のバランスファンドよりも明らかに株価下落の影響が小さく、これらのことは、上記のグラフ及び表にはっきり現れていると私は考えます。

今回はここまでです。次回は、野村6資産均等バランスを取り上げたいと思います。

それではまた。

※投資は自己責任でお願いします。